クレヨン、それからカレンダー

チラシの裏よりすこしひろい

長い感想

意識の低い短歌の愛でかた、あるいはまだ見ぬ「風景」への希望

最近、急に短歌が楽しくなった。カッ!!と目がひらかれたように、短歌が見えるようになった。なにがあったのかというと「ハイキュー!!」(古舘春一)にハマったのである。いえ、同名別作品とかではなくて、はい、ええ、そうです、あのジャンプで連載してい…

時間と空間を超える「リモート」の新しい魔法(「僕等の図書室 リモート授業」感想)

※今作メインキャストの中の亡くなった方に関する言及があるため、該当するキャストのファンの方が閲覧される際には充分にご注意ください。 ※作品構造についての感想です。作品内容、キャストに関する感想はほぼありません。 ※上演内容に関する言及(ネタバレ…

確信犯による無差別殺人は「個」と「全」どちらの罪なのか(舞台「あの出来事」感想)

舞台「あの出来事」(2019、新国立小劇場)を観に行った。2011年にノルウェーのウトヤ島で起きた極右青年による銃乱射事件を題材にとる作品だが、作品は舞台やシチュエーションを移し完全なフィクションになっている。 以下は実際の事件ではなく、舞台作品の…

雨の降る世界に光をあてたのはコスタード、きみだ!(舞台「ラヴズ・レイバーズ・ロスト」名古屋公演感想)

もうトンチキなタイトルつけるのはやめようと思ってたんだが、端的にいうとこういう気持ちになった。名古屋公演、そして大千穐楽、最高でした。 ラヴズ・レイバーズ・ロスト(以下LLL)について、まじめな感想は先日書いたのでもう大丈夫だと思っていたが、…

楽しく観終わるつもりだったんだが、コスタードを膝に受けてしまってな(舞台「ラヴズ・レイバーズ・ロスト」感想)

コスタードを矢みたいに言うなよ。 しかし推しを観に行った劇場で予想外の場所から撃たれたので矢みたいなもんである。 順序よく話そう。まずは作品全体の感想などを(タイトルを見てコスタードもしくはコスタード役・遠山裕介さんを褒めてるあたりだけ聞き…

世界にかけられる額縁と遠近(クリスチャン・ボルタンスキー展「Life time」感想)

盆のあいだも働いていた。たいへん仕事がはかどり、平時の仕事がどれだけ非効率かを思い知る。 順番に並んでくれればたいていの仕事はきちっきちっと終わっていくのだが、もちろん順番に並んでくれるわけはない。あちこちに好き勝手ばらけるペンギンをひとり…

スロウハイツの神様(再演)を観たんですよ

週末は劇団キャラメルボックス「スロウハイツの神様」を観劇。 初演がとてもよく2回観て2回ともずべっずべに泣いた。 DVDも購入し観るたびにずべっずべに泣いた。 再演もそうだろうと心して観に行ったが物販でラストシーンの写真を使った缶バッジがあるのを…